AI時代の音楽教育に向けた実践

音楽教育をめぐる現在の議論

近年、音楽教育の分野では、生成AIやICTを教育にどのように活用していくか、さまざまな議論が行われています。

日本音楽教育学会でも、AI時代だからこそ「身体性」「創造性」「協働性」を大切にすること、そして「ICTを目的ではなく、学びや表現を広げるための手段として活用すること」の重要性が改めて示されています。

UTARHYONでも、こうした方向性を意識しながら、学校現場で実践を重ねています。

子どもの声を、その場で音楽に

以下の映像は、かけはし芸術文化振興財団主催の芸術鑑賞会で実施した実践です。

生成AIを活用して学校のオリジナルソングをあらかじめ制作しました。本番では、子どもたちの言葉や足踏み、手拍子をその場で録音・サンプリングし、サンプラーアプリを使って、楽曲にリズム素材としてリアルタイムで重ねました。

AIだけで音楽を完成させるのではなく、子どもたちの声や身体表現、演奏が加わることで、その学校、その場でしか生まれない音楽をつくることを目指した取り組みです。

実践映像(1:19〜)

※本映像は、かけはし芸術文化振興財団主催事業における実践記録です。生成AIの活用方法および本記事の内容は、UTARHYONによる実践研究としてまとめています。

AIは目的ではなく手段

教育現場で大切なのは、AIを使うこと自体ではなく、AIによってどのような学びや表現が生まれるかです。

今回の実践では、AIは子どもたちに代わって表現するものではありません。

音楽づくりの土台として生成AIを活用し、そこへ子どもたちの声や演奏、その場で生まれる反応や偶然性を重ねることで、一度きりの音楽体験を生み出すための手段として活用しました。

AI時代だからこそ、身体で音楽を感じる

生成AIによって、音楽づくりの入口は大きく広がりました。

一方で、実際に声を出すこと、身体を動かすこと、友達とリズムを合わせること、同じ空間に響く音を共有することは、音楽教育において変わらず大切な体験です。

UTARHYONでは、AIやICTを表現と学びを広げるための手段として適切に活用しながら、子どもたちの身体性・創造性・協働性を育む音楽教育を、これからも学校現場で探究していきます。

音楽を好きになるきっかけを、もっと。

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